平成二十四年五月十二日(土)午後一時半より
河村晴道師の自主公演「二星の会(じせいのかい)」の第二回が、
東京公演として水道橋の宝生能楽堂にて開催されます。
今回の曲目は金春禅竹作の『野宮』です。
先生のご挨拶状を転載させていただきます。
拝啓
平素は御厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて此の度、「二星の会」の第二回として、東京公演を催すこととなりました。
「二星の会」は、私の能の研鑽と発表の場として、平成十七年に発足させ、
第一回公演では『砧』を勤めさせて頂きました。以来講座などを続け、今回
二度目の能会を開催できますことは、皆様のご後援のお陰と、深く感謝申し
上げます。
東京府中へお稽古に通い始めて三十数年、その節目毎の会では番外能
としてシテを勤めて参りましたが、自身の玄人会を催すのは初めてのことで
ございます。京都で育てて頂いた私が、東京の舞台に立つことの意味を
思い、稽古を重ねて参りたいと思います。
曲は金春禅竹の『野宮』を選びました。六条御息所の魂を通して、恋慕の
悲しさ、輪廻を離れ得ぬ妄執の苦しみを美しく描く名作です。
京都より 師家 林喜右衛門師、宝生流の近藤乾之助師、人間国宝の
宝生閑師をはじめ、諸師諸兄のご出演を得てお力添えを賜りますこと、
誠に有難く、嬉しく存じます。
また面は、梅若六郎家所蔵の、出目是閑作の「増女」を拝借致します。
数々の名手の魂を宿してきた名作の面、名演を見守ってきた舞台、
そして諸師の支えの中で、自然で、澄明な舞台を目指して力を尽くしたいと
存じます。
御多用の御事とは存じますが、何卒御高覧賜りますよう、
お願い申し上げます。
敬具
平成二十四年 春
河村晴道
地頭は林喜右衛門師。お囃子は、笛 藤田六郎兵衛、小鼓 大倉源次郎、
大鼓 亀井広忠、の各師です。
チケットのお申し込み、インターネットでは次のところからどうぞ。
◇KENSYOインターネットサービス[KITS]
http://www.nohkyogen.jp (能狂言ホームページ内)
お一人でも多くの方のご観覧をお願い申し上げます。
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