シテ方観世流 河村晴道師の公認ブログです

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★平成24年5月31日(木)・6月1日(金) 開催予定の
「京都薪能」の記事をUPいたしました。



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2010年9月20日月曜日

第46回 上京薪能

京都の薪能といえば、6月の岡崎・平安神宮で開催されるものが有名ですが
上京区の白峯神宮でも、毎年秋に行われています。
今年の「上京薪能」は、明日9月21日(火)午後4時より開催です。
またお知らせが間際になり、申し訳ございません。




この催しで、晴道先生が『殺生石 白頭』を舞われます。

第46回 上京薪能


この『殺生石 白頭』と、12月に舞われることになっている『三井寺』について
先生がご案内として書かれたお手紙を
お許しを得てここにご紹介させていただきます。


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拝啓
本年は記録的な猛暑となりましたが、如何お過ごしでしょうか。
平素は御厚情を賜り、深く感謝申し上げます。


さて此の度、9月21日に白峯薪能において『殺生石』を
12月12日には林定期能楽会にて『三井寺』を勤めさせて頂きます。

『殺生石』は、鳥羽帝に寵愛された美女 玉藻前が
陰陽師阿倍成に化生を見破られ、狐の本性に戻って那須野原へ立ち返り
ここで討たれて執心の殺生石となったという説話の後日談で
高僧玄翁の前に現れた玉藻前の化身が昔を語り
石魂の本性を見せるという曲です。
帝の心を奪う玉藻前の艶麗と、妖孤の美しさを描きたいと思います。
今回は「白頭」の小書により、後シテの出で立ちがより妖しくなります。




『三井寺』は狂女物の一曲で
一人子と生き別れた母が、我が子を求めて三井寺に着き
鐘の縁で子と再会する物語です。
月の冴え、名鐘の響き、まさに秋の名曲です。


秋の秀曲二題、是非お楽しみ頂きたいと存じます。
皆様の御健勝を念じ上げます。


敬具 


平成二十二年秋
                       河村 晴道


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9月21日は満月の二日前にあたるようで、お天気が良ければ
絶好のお月見日和ではないでしょうか。
ようやく夜は風が涼しくなってまいりましたので
羽織れる物をお持ちになって、薪能の幻想的な世界を味わいに
是非お出かけくださいませ。

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