小鼓方幸流・成田達志師と大鼓方大倉流・山本哲也師が結成された
能企画ユニットTTR。
2月の春公演は、修羅能「通盛」です。
シテ・平通盛を片山清司師、ツレ・小宰相局を味方玄師。
ワキ・福王知登師、地頭・山本順之師という方々。
越前三位通盛は、宮中一の美女と謳われた小宰相局に一目惚れし
三年も文を出し続けました。上西門院(後白河院の同母姉)の仲立ちによって
やっとの事で結ばれた2人。
その後は傍目も羨むほど仲むつまじい夫婦であったようです。
源平合戦の時には小宰相局も通盛に付き従って都を後にしました。
一の谷の合戦で通盛が命を落としたと知ると、最初は信じることができなかった
小宰相局も次第に夫の死を確信し、ついに後を追って入水するのです。
『通盛』の舞台は、その小宰相局が入水した場所がとられています。
いったんは船の上に引き上げられたものの、息を吹き返さなかった
小宰相局は、通盛の具足を身にまとって再び水の底へ葬られました。
豊かな黒髪を水に浸しながら海中深く沈んでゆく
小宰相局の姿が目に浮かびます。
晴道先生は地謡と、解説のご出演。
熱いと定評のある先生の解説が楽しみな、悲しく美しい修羅能です。
また、能の前に一調が4番組まれております。
晴道先生は、『砧』で清水晧祐師との共演です。
TTR能プロジェクトの公式ブログは こちらへどうぞ。
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